英語のSOW (Statement Of Work) とは何の略?
SOWとは、Statement Of Workの略で読み方は、エスオーダブリューです。
まれに、仕事の範囲として、SOW=Scope Of Work の略と書かれることもありますが、一般的には、Statement Of Wokの略と捉える方がよいでしょう。
SOWとは?意味は?ITビジネスでは?作業範囲記述書?
PMBOK (Project Management Body of Knowledge) というプロジェクトマネジメントの標準ガイドでは、SOWを作業範囲記述書と訳していますが、作業明細書と呼ぶ企業もあります。
ITビジネスにおいては、特にSI事業では、複数の人間、組織がかかわる仕事を実施するに当たり、関係者間で認識の擦り合わせを行うため、その仕事の目標や範囲、成果物、参加メンバーの役割・権限などを記した合意文書が必要になります。
SOWには、仕事の目標、範囲、内容・要求仕様、成果物・納入物の定義、納入時期・概要スケジュール、制約条件・依存関係・既知のリスク、作業のプロセス、役割分担、責任および権限、レポーティングルートやコミュニケーション指針、受け入れ基準・成功基準などを必要に応じて具体的かつ詳細に規定します。
SOWは、システム開発ではSI契約の中に含まれる、発注者側が作るものです。
PMBOKでは、SOWの記述内容として以下の3個をあげています。
- ビジネス・ニーズ
ビジネス上の必要性。プロジェクトを実施したい目的。 - 成果物スコープ記述書
「何を作るのか」を定義したもの。「要件定義書」のようなもの。 - 戦略計画
組織の戦略との整合性。
SOWの書き方、作成方法
SOWの書き方、作成方法は次の通りです。
以下に示すステップを順に実行すれば、SOWは完成します。
- 納入企業の望ましい姿を記述する
例えば、ある規模以上の企業で、購入しようとしている製品・サービスに対する知識が豊富であり、あなたの業界での経験があるというようなことです。或いは、何年にもわたる販売経験があり、顧客を事例として紹介してくれるというようなこと。 - 購入する製品・サービスを詳細に記述する
購入する製品のコンポーネントや、購入するサービスに必要なスキルセットなどを記述します。 - プロジェクトで必要になるトレーニング内容を記述する
購入する製品・サービスから最大限の利益を得るために、納入者に実施して欲しいトレーニング内容を詳細化します。 - サポートレベルを記述する
納入者にサポートして欲しい時間帯(例えば、24時間、365日)や、そのサポートレベルを明確にします。 - 必要な資料を記述する
操作マニュアルなどの、プロジェクトで必要になる文書、資料を記述します。 - 成果物を明確に記述する
納入者が作成する、或いは納入する成果物とその期限を記述します。 - 支払条件を記述する
納入者への支払を行なうための条件を記述します。 - 知的財産権に関する条件を記述する
守秘義務を明確に記述します。
上記のステップをすべて完了させると、詳細な作業範囲記述書が出来上がります。
これで、納入者との良好な関係を維持することができるようになります。
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